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2017-1 TR3年川西絢子

by 東京大学WARRIORS

今でも、鮮明に覚えている。

駒場グラウンドの蒸し暑い昼下がり。目の前には20人ほどの同期選手。入部して1ヶ月半、初めて練習前のUpを仕切ることになった。指示を出す自分の声は少し震えていた。順番を書いたメモは手の汗で少し柔らかくなっている。いつの間にか落としていた視線を上げた、そのとき

彼らが真っ直ぐ私を見つめていた。私を信じてくれていた。「ここにいたい」

こんな私でいいならこの部活にいたい。四年間彼らと一緒にいたい。彼らと勝ちたい。そのためにトレーナーとしてできることがあるのなら、全力を尽くしてみよう。未来はいくらでも変えられるから、まだ見ぬ後輩も含め選手のサポートをしよう。四年間、頑張ってみよう。

不意に想いがするすると溢れて、じわっと胸の中で広がった。

自分の中で何かが固まったような気がした。多分、それは責任感だった。

トレーナーで大切なのは「向き合う」ことだ。

選手の身体の状態や動きに。些細な変化に。彼らの気持ちと本音に。

荒くて大雑把な自分の短所に。実力の足りない自分の不甲斐なさに。

正直、目を背けたくなる。投げ出したくなる。めちゃくちゃ悔しい。

それでも

自分が状態をよく見ていた選手が目の前の試合で活躍した瞬間。

長期の怪我から復帰し元気な姿で練習している選手を見た瞬間。

選手の身体の悩みに相談に乗って、ありがとうと言われた瞬間。

選手が自分を信頼してくれて、それに報いることができた瞬間。

この儚くも愛おしい一瞬が、辛い時の私を支える。

あのときの強い衝動。あのとき芽生えた責任感。勝利への欲望。

この稀だが狂おしい感情が、辛い時の私を強める。

だから私は目の前の選手と向き合い続ける。

この一言が、この親身さが、この真摯さが、

彼らとチームの未来を変えると強く信じて。

緻密な作業が苦手な「自分」、アメフトも知らなかった「自分」、

役立つ人間でありたいと思いながらもどこか諦めていた「自分」。

新入生の皆さん、今までの「自分」を裏切ってみませんか。

3年トレーナー 川西 絢子

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